セフィロトの木と大天使(Archangels of the Sephiroth)
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■セフィロートの木■
カバリストのシンボル。天国に生えている「生命の木」を意味しているが、カバリストはこれに宇宙全体を象徴させる概念を持たせている。その内容は非常に難解で、多くの意味を持つが、要約すれば、この「生命の木」は広大な大宇宙を意味するとともに、その雛型である小宇宙としての人体をあらわし、さらには神に至る精神的遍歴を意味する。
この木は、10個の球(セフィラー:Sehira)と22本の径(パス:pass)からなる。現在の人間は「10」のマルクト(王国)にいる。22本の径を経てセフィラーの一つづつを会得しつつ、「1」のケテル(王冠)へと精神の旅路、あるいは瞑想の旅を続けるという。
それぞれのセフィラーには人々の指導・守護をするための大天使がいるとされる。
|
セフィラー名称 |
大天使 |
意味 |
1 |
ケテル
(Kaether:王冠) |
メタトロン
(Metatron) |
人間の頭上にあって、大宇宙との接点。創造の源泉、純粋存在、生命力の源泉。 |
2 |
コクマ
(Cochma:知恵) |
ラツィエル
(Ratziel) |
男性原理の象徴であり、”至福の父”の別名を持つ。「動性」の象徴。 |
3 |
ビナー
(Binah:理解) |
ザフキエル
(Zaphkiel) |
”至高の母”の別名がある。コクマと対応する関係。全てのものに形を与えるとされる。 |
4 |
ケセド
(Chesed:慈悲) |
ザドキエル
(Zadkiel) |
純粋にして聖なる宇宙法則としての”愛”のヴィジョンを意味する。 |
5 |
ゲプラー
(Geburah:神の力) |
カマエル
(Camael) |
「神の力」を象徴したもの。正義を前に下破壊的性格を持つ。 |
6 |
ティファレト
(Tiphreth:美) |
ミカエル
(Michael) |
生命の木の中央に位置している。全ての生き物に生命エネルギーを供給する中心。 |
7 |
ネツアク
(Netreth:勝利) |
ハミエル
(Hamiel) |
”豊穣”の意味。7は「創世記」における「創造の七日間」で、「堅実」「勇気」という意味を含む。 |
8 |
ホド
(Hod:栄光) |
ラファエル
(Raphael) |
物質的形態の”鋳型”とういう意味をかねそろえる。形態はカバラにとって内的存在の具現。 |
9 |
イェソド
(Iesod:基盤) |
ガブリエル
(Gabliel) |
”アストラル体”つまり、霊魂と肉体の中間にある霊気とされる。カバラ的には”前存在的物質” |
10 |
マルクト
(Malchut:王国) |
メタトロン
(Metatron) |
五感を通して知ることができる。いわば、”物質的王国” |
注釈
カバリスト(カバラ思想者)
カバラ
カバラ(Cabala,Kabbala)は、ユダヤ神秘思想の最奥義をなすもので、語源はヘブライ語で「口伝」「伝授」を意味する。アブラハムが天使メルキゼデクから秘儀として伝授されたもののうち「文字に示せない」秘密の教え」が、そのルーツと言われている。
長く、ユダヤ思想の秘密の部分として隠されてきたが、13世紀に至り、錬金術やオカルト的思想、薔薇十字団、フリーメイソンの思想的根拠の一部として採用されてきた。 カバラ思想
「創世記」「黙示録」といった聖書、3〜6世紀ごろ設立した「創造の書(Sepher Yetzirah)」が、その論理的原典となっている。カバリストの研究は、こうした書物や地上に顕現するさまざまな事象から「宇宙の神秘的因果関係」を見出そうというもの。カバラ思想の典型として13世紀編集「光輝の書(Sepher
ha-Zohar)」がある。
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